美食の国フランスがビールに目覚めた!
ラグビー・ワールドカップ、日本の善戦凄かったですね。
あの日、もしかしたら次はフランス対日本が実現するかも、とわくわくしていたせしぼんです。
世の中色々なスポーツがあり、ルールや見どころがわかってくると楽しいですよね。
今回ラグビーを見て、楽しいなと思った方も多いのではないでしょうか。ルールや状況の説明があるとわかりやすくなって楽しめます。
ふと思ったのはビールも一緒だな、と。
楽しむためにはわかりやすい説明が必要、と改めて思わされました。
世の中のビールを見渡してみますと・・・
世界各国で造られ、そのスタイルも100以上!!
色、香り、味わいは多種多様です。
ウチのフランスビールも14種類!!!
それぞれに個性があり、違う味わいを楽しめるビールたちです。
イベントでは7種類前後持ち込んで、時に好みを聞きながら提供しています。
イベントではこんなPOPをつけています。
少しでも簡単にその特徴がわかればと思いまして。
シンプル! THE シンプル!!
文字2行しかありません!!!
以前は実はもっといろいろな説明を文章で(中略)・・・それはもう長ったらしくああでもないこうでもないと薀蓄を垂れ流し状態で書いていたのですが・・・(略)
お客様から「結局どれがお勧め?」と聞かれること度々。
ええ、説明長くてすみません。
ならばもっと手短に、わかりやすくせねば、と改良されたのがこのシンプルPOPなのです。
それでも良く聞かれるのが、
この「モルト」ってなんですか?
甘い、苦いとかはわかりやすいのだと思います。
ホップもまぁ、なんとなくわかるというところでしょう。
で、モルト
そもそもモルトって何ぞや!?
という事なのか、モルトのレベルってどういうことなのさ?
と考えると、確かにわかりづらいかもしれません。
でもこれがわかるとビールがもっと楽しめる、実は大事なポイントなのです。
ビールの特徴を簡単に説明するために外せない要素がありまして、
それが甘さと苦さ、ホップと麦芽のレベルだと考えています。
ビールは水、ホップ、麦芽、酵母を使って造られます。
その他の原料を使う事もありますが、基本はこの4つ。
特にホップと麦芽は味わいにおいて重要です。
ホップはビールの苦みと香りを生み出す元。
数多くの種類がありまして、ビールに苦みと香りをもたらします。
これがなければビールのキューっとくるあの苦味はなくなってしまい、華やかな柑橘系の香りもなくなってしまいます。
「パンクIPA」からあの苦味と柑橘系の香りがなくなってしまったらと考えるとぞっとしますね。ホップ万歳です。
そしてもう一つの大事な原料は麦芽。
実に簡単に言っていますが、麦の種類と焙煎の仕方で味わいに大きな影響をもたらします。
そうそう、モルトとはこの麦芽のことです。
例えば、明るい色合いのピルスナーモルトを使うと比較的軽やかな感じのビールに仕上がります。
代表的なのは国産大手のビールですね。
逆に黒いモルトを使うと、色は黒くなり、焦がした香りが楽しめるようになります。
モルトの苦みも感じやすくなります。
ギネス・スタウトなどが代表的ですね。
さらにその使用量によって、味わいの変化を楽しめます。
たくさん使うと味わいにボリューム感が増し、麦の甘みも感じやすくなります。明るい色合いなのに麦の甘みを感じるもの、黒いビールなのに後味すっきりなものがあるのはモルトの使用量が違うからなんですね。
モルトの組み合わせを変えたり、使用量を変えたりすることでビールの味の幅も広がっているんです。
モルトのレベルを高く表示しているビールは麦の風味を感じやすいということ。
ただ苦味だけでなく、甘味にもかかわるというところがモルトの面白いところです。
ではここで1本、
モルトを楽しめるビールをおすすめしましょう!!
実際に飲んで感じてもらうのが何よりわかるはず!!!
ということでムッシュ・フランス・ビエール・せしぼん(誰)が特にお勧めしたいのは
「アノステーケ・インペリアルスタウト」
理由?
好きだから♥・・・なのはもちろんですが、
なんといっても「モルトの風味を存分に楽しめるフランスビール」はこのビールが一番だからです。
だってこの色!
真っ黒じゃないですか!!
光当てても裏が見えないくらい黒い!!!
こんな黒いビール中々ないですよ!!!!
そして香り!
チョコレートあるいはエスプレッソコーヒーのような深い焙煎の香り!!
これビール? ビールですよね? コーヒーとかチョコレートドリンクじゃないですよね?
ホップ由来の香りもしっかり感じられるビールですよ!!!これ!!!!!
さらに味わい!
濃厚!ボリューム感すごい!!
口の中に広がるモルトの風味はハンパなく厚みがあります。
トリプルとか濃厚なビールを数多く飲んできたせしぼんですが、トップクラスのボリューム感です!!
思うに、黒いモルトを使っている有名なギ〇スなんかの比じゃないくらい味わい濃厚。
どこまでモルトの風味を濃くできるだろうか、なんて考えながら造ったんじゃないかと思うくらい、モルトを大量投入しているのがわかります。
こんな濃厚なビールですが・・・
グラスを温めながら飲んでいくと・・・・
あら不思議!
モルトの甘さも楽しめるではありませんか!!
このあたりが良質な原料をケチらず目いっぱい使っている証拠。
色合いだけならちょっとでもすぐ黒くなるところを、あえてモルトを多く使い、苦みと甘みのボリュームを感じるビールに仕上げているのです。
焦がした香りと濃厚なモルトの甘みと苦みを楽しめるビール、そうそうないのでは?
モルトのメーター ★★★★★
「モルトの風味を楽しむなら、このビール」
オススメの意味をきっとわかってもらえるのではないかと。
今日はここまで
フランスは言わずと知れたワイン大国。しかし、実はビールの醸造も盛んな国であることをご存知でしたか?フランスのビールのブルワリー数は2012年の時点で約380社(日本地ビール協会発表。ちなみに米国は同年で約2,050社、日本は約260社)、世界的に見ても第3位のブルワリー数を誇るビール産出国なのです。
フランスビールは醸造所数、世界3位ながら、地産地消、小規模運営のこだわりで輸出がありませんでした。
日本の大手ビール業者も取引試みがあったようですが、「本物を丁寧に広めたい」という私たちの思いが通じ、上質な8種類を輸入しているのはプリュヌだけです。
どのレストランでもよいわけではなく、フランスビールを提供してくれる上質なお店をフランスのメーカーと厳選しています。
世界第四位のブルワリー数を誇る“ビール大国フランス”。
海外への流通がほとんど無いためそのような印象はあまりないかも知れません。
ですがフランスビールの歴史は深く<ビエールド・ギャルド>という独自の製法で作られ地元の方々に愛され続けています。
私たちのイメージでは“フランス人はみんなワインを飲んでいる”というものが強いと思います。
しかし、実際にはビールやウイスキー、リキュール等、ワインに限らず色々なアルコールを楽しんでいるのです。
ベルギーに隣接する北フランスで古くから飲まれているスタイル。
農家が冬から初春にかけてビールを造り、木樽で発酵させて、セラーで貯蔵させて飲む自家製ビールが発祥です。
フランスビールは40日前後の低温貯蔵期間を経ているため、味わいに落ち着きがあるビールになります。
のど越しを楽しむより食事と一緒に“味わって飲んで”頂きたいビールです。