美食の国フランスがビールに目覚めた!
フランスビールはどれも個性的ですが、このビールとの出会いも非常に面白いものでした。
色とビールの簡単な説明だけで判断してしまわないほうが良い、と反省させられたビールです。
先入観って怖いですよね。いかに先入観を捨てて、そのビールを飲んでみるか。
そのことを教えられたのはこのフランスビールです。
「アノステーケ・ブロンド」メーカーでも一番人気のフランスビールです。
これまでに数多くのビールをテイスティングし、種々のビアスタイルを楽しんできたワタクシですが、このビールほど摩訶不思議なものはいまだお目にかかれていません。
特に香り。
副原料、つまり果汁や香料を使っていないにもかかわらず、青リンゴや洋ナシといったみずみずしいフルーツの香りを感じるのです。
つっち~のちょっとツウなお話コーナー。(笑)通常ビールを飲む時に感じる「味」や「香り」は、ジュースであれビールの製造過程によるものであれ、それが何の香りかという点では「○○のような香り」として同じに扱われてしまう事でしょう。
しかし、このビールの持つ「青リンゴのような香り」は本来ビールの原料である、ホップ、麦芽、酵母、水しか使わないビールでは感じることの無い香りです。そして、香りだけを出そうと思えば香料を添加するということもできたはずです。
ですが、フランス人であるメーカーの人にとっては、それが副原料を使って簡単に実現したか、それとも研究に研究を重ねたところでビールの純粋な原料からそれを産み出したか、ということでは全く意味の異なることになります。
大きな意味がそこにはあります。見ただけ飲んだだけではわからない、こういう造り手の情熱の部分も感じていただけたらと思い、文章にしてみました。このビールには、ジュースや香料を使わずに「青リンゴのような香りを実現した」他に類を見ることのないビールです。そこにはメーカーの人たちのこのビールにかける情熱が目いっぱい詰まっているのです。
このビールにはフルーティな香りに特徴があり、麦芽の風味を楽しめます。飲むときの温度は14℃前後がおすすめ、冷やしすぎないほうが良いです。明るい色合い、熟成しているビールとはいえ、アルコール度数は8%あり、味わいにパンチのあるタイプです。
口当たりの良さにぐいぐい飲んでしまうと、思った以上にしっかりとした味わいとアルコール度数に、最後はノックアウトされてしまうかもしれません。(笑)
他に類を見ないビールというのは数多くのビールメーカーが世界にある中では、珍しいといえます。
「アノステーケ・ブロンド」はその一つです。
醸造方法で見るならば、このビールはビールを造った後に熟成をさせる、フランスの伝統的な醸造方法「ビエール・ド・ギャルド」を用いています。しかし、ビアスタイルと照らし合わせると色に違いがあり、香りも青リンゴや洋ナシなどのみずみずしいフルーツの香りがするという他にはない魅力のあるビールです。
どうやったらこのような香りがビールの主原料だけで可能なのか、そして、飲みやすそうに見えて実はしっかりとした味わいも感じられ、さらには食事とのバランスも非常に良い・・・さらに言うなら、もうちょっと飲みたいという不思議な気分にさせてくれるところ、そのすべてが不思議でなりません。
ワタクシはこのビールから「不思議」という言葉が本当に離れません!
彼らにしか造れないオンリーワンのビール、フルーティでおいしい、不思議なビール。
そんなビールが日本で楽しめるって、とても幸せなことだと思いませんか?
もっとも相性の良いもの、それはハーブチキンです。
ハーブの香りとこのビールが持つフルーツ香は非常に相性が良く、麦芽の甘みは鶏肉の旨みとのバランスが良いです。「サラダチキン・ハーブ味」のようなコンビニでも手に入る手軽なおつまみと合わせて飲んでみるとそれはもう絶品です♪
香りがフルーティ、アルコール度数は8%、麦芽もしっかり使ったおいしいビール・・・このビールが簡単な説明だけでは語りつくせない、メーカーの情熱と魅力に満ちた不思議なビールであることがわかっていただけましたでしょうか?
是非このフランスビールで不思議体験されることをオススメします。
フランスは言わずと知れたワイン大国。しかし、実はビールの醸造も盛んな国であることをご存知でしたか?フランスのビールのブルワリー数は2012年の時点で約380社(日本地ビール協会発表。ちなみに米国は同年で約2,050社、日本は約260社)、世界的に見ても第3位のブルワリー数を誇るビール産出国なのです。
フランスビールは醸造所数、世界3位ながら、地産地消、小規模運営のこだわりで輸出がありませんでした。
日本の大手ビール業者も取引試みがあったようですが、「本物を丁寧に広めたい」という私たちの思いが通じ、上質な8種類を輸入しているのはプリュヌだけです。
どのレストランでもよいわけではなく、フランスビールを提供してくれる上質なお店をフランスのメーカーと厳選しています。
世界第四位のブルワリー数を誇る“ビール大国フランス”。
海外への流通がほとんど無いためそのような印象はあまりないかも知れません。
ですがフランスビールの歴史は深く<ビエールド・ギャルド>という独自の製法で作られ地元の方々に愛され続けています。
私たちのイメージでは“フランス人はみんなワインを飲んでいる”というものが強いと思います。
しかし、実際にはビールやウイスキー、リキュール等、ワインに限らず色々なアルコールを楽しんでいるのです。
ベルギーに隣接する北フランスで古くから飲まれているスタイル。
農家が冬から初春にかけてビールを造り、木樽で発酵させて、セラーで貯蔵させて飲む自家製ビールが発祥です。
フランスビールは40日前後の低温貯蔵期間を経ているため、味わいに落ち着きがあるビールになります。
のど越しを楽しむより食事と一緒に“味わって飲んで”頂きたいビールです。